亜鉛サプリの飲み方1日の量・時間帯・食べ合わせ
このページの要点
- 量: 1日の量を耐容上限量(女性35mg、男性40〜45mg)と比べる。食事の分も足して考える
- 時間帯: 胃への刺激を避けるため、食後すぐが勧められることが多い。ただし食品で吸収は下がる
- 食べ合わせ: 玄米と一緒だと、血液中の亜鉛はほとんど増えなかった
- 薬: 一部の抗菌薬は、一緒に飲むと吸収が下がる。薬剤師に確かめる
量推奨量と、耐容上限量のあいだで考える
1日の量を考えるときの目安は、2つあります。必要な量の目安(推奨量)と、とりすぎの線(耐容上限量)です。
出典: 日本人の食事摂取基準(2025年版)
栄養機能食品と表示できる商品は、1日量が17mg以下です。市販品の量は、比較ページで並べています。
量が多いほどよいという根拠はなく、長くとりすぎると銅の吸収が落ちます。耐容上限量を超える商品を、自分の判断で続けることは避けてください。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 亜鉛の推定平均必要量・推奨量(2025年版、男性)
18〜29歳: 推定平均必要量7.5mg/日・推奨量9.0mg/日 /30〜64歳: 推定平均必要量8.0mg/日・推奨量9.5mg/日 /65歳以上: 推定平均必要量7.5mg/日・推奨量9.0mg/日 - 亜鉛の推定平均必要量・推奨量(2025年版、女性)
18〜29歳: 推定平均必要量6.0mg/日・推奨量7.5mg/日 /30〜64歳: 推定平均必要量6.5mg/日・推奨量8.0mg/日 /65〜74歳: 推定平均必要量6.5mg/日・推奨量7.5mg/日 /75歳以上: 推定平均必要量6.0mg/日・推奨量7.0mg/日 - 亜鉛の耐容上限量(2025年版)
男性: 18〜29歳40mg/日・30〜74歳45mg/日・75歳以上40mg/日 / 女性: 35mg/日 - 栄養機能食品の亜鉛の量
1日量に2.55mg以上・17mg以下 - とりすぎと銅(医学事典)
長期間の過剰摂取で銅の吸収が低下し、貧血が起こり、免疫が損なわれる可能性
時間帯食後すぐが勧められることが多い
亜鉛は胃を刺激することがあるため、食後すぐに飲むよう勧められることが多くなっています。吐き気が出るときは、空腹時を避けてください。
一方で、食品と一緒だと吸収は落ちます。次の節の試験が参考になります。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 空腹時と食後
胃への刺激を避けるため、食後すぐが勧められることが多い
食べ合わせ玄米と一緒だと、ほとんど増えなかった
日本の小さな試験で、亜鉛を食品と一緒に飲んだときの血液中の増え方を比べています。玄米と一緒に飲むと、血液中の亜鉛はほとんど増えませんでした。
ほかの食品でも、空腹時の14〜66%に下がりました。わかめのスープでは下がっていません。
全粒穀物・玄米・豆類・ナッツ類に含まれるフィチン酸は、亜鉛の吸収を妨げます。飲むタイミングをずらして比べた試験は、確かめられていません。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 食品と吸収(日本の試験)
玄米と一緒だと血液中の亜鉛はほとんど増えない/他の食品でも空腹時の14〜66% - 吸収を下げる食品(医学事典)
フィチン酸塩を含む全粒穀物・玄米・豆類・ナッツ類
亜鉛の形グルコン酸亜鉛と酵母が多い
市販品に多いのは、グルコン酸亜鉛と、亜鉛を含む酵母です。商品の原材料の欄で確かめられます。
総説では、グリシン酸亜鉛とグルコン酸亜鉛の吸収がよいとされています。ただ、形の違いで効果を比べた大きな試験は多くありません。形よりも、1日分の亜鉛の量を先に確かめてください。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 亜鉛の形と吸収(総説)
グリシン酸亜鉛とグルコン酸亜鉛の吸収がよい
飲み合わせ鉄と抗菌薬
鉄と一緒に飲むとき、水に溶かして飲んだ試験では亜鉛の吸収が下がることがありました。食事と一緒に飲んだ試験では、この影響は見られていません。くわしくは鉄サプリの飲み方にまとめています。
抗菌薬のシプロフロキサシンでは、亜鉛を含むマルチビタミンと一緒に飲むと、薬の吸収が下がりました。抗菌薬を飲むときは、飲み合わせを医師か薬剤師に確かめてください。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 鉄と一緒のとき(総説)
水溶液では鉄が多いと亜鉛の吸収が下がることがある/食事と一緒ではこの影響は見られない - 抗菌薬と一緒のとき
亜鉛を含むマルチビタミンで、シプロフロキサシンの血中量が14.5 → 11.3μg·h/mL
- 病気で治療を受けている方、服用中の薬がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- 味を感じにくい状態が続いている方
- 乳幼児・小児(国の基準で、サプリを避けるよう定められています)
サプリメントは、病気の治療や予防に使うものではありません。
よくある質問量・時間帯・食べ合わせ
亜鉛は1日に何mg飲めばいい?
推奨量は、30〜64歳で男性9.5mg/日、女性8.0mg/日です。食事からもとっているので、サプリの分だけで推奨量を満たす必要はありません。上限は女性で35mg/日です。
いつ飲むのがいい?
胃への刺激を避けるため、食後すぐが勧められることが多くなっています。一方で、玄米などの食品と一緒だと、血液中の亜鉛の増え方は小さくなっていました。
銅も一緒にとったほうがいい?
長くとりすぎると銅の吸収が落ちるため、銅を一緒に入れた商品もあります。耐容上限量を超えない量であれば、銅入りでなくてはいけないという根拠は確かめられていません。
まとめ
- 抗菌薬などの薬を飲んでいる方は、医師・薬剤師に飲み合わせを確かめる
次に読むもの
この記事で使った数値の一覧(12件)
- 亜鉛の推定平均必要量・推奨量(2025年版、男性)18〜29歳: 推定平均必要量7.5mg/日・推奨量9.0mg/日 /30〜64歳: 推定平均必要量8.0mg/日・推奨量9.5mg/日 /65歳以上: 推定平均必要量7.5mg/日・推奨量9.0mg/日対象: 18歳以上の男性2025年版では、成人男性の推奨量は1日9.0〜9.5mgとされた。[出典1]
- 亜鉛の推定平均必要量・推奨量(2025年版、女性)18〜29歳: 推定平均必要量6.0mg/日・推奨量7.5mg/日 /30〜64歳: 推定平均必要量6.5mg/日・推奨量8.0mg/日 /65〜74歳: 推定平均必要量6.5mg/日・推奨量7.5mg/日 /75歳以上: 推定平均必要量6.0mg/日・推奨量7.0mg/日対象: 18歳以上の女性2025年版では、成人女性の推奨量は1日7.0〜8.0mgとされた。[出典1]
- 亜鉛の耐容上限量(2025年版)男性: 18〜29歳40mg/日・30〜74歳45mg/日・75歳以上40mg/日 / 女性: 35mg/日対象: 18歳以上耐容上限量は、女性が1日35mg、男性が1日40〜45mgとされた。[出典1]
- 栄養機能食品の亜鉛の量1日量に2.55mg以上・17mg以下対象: 栄養機能食品栄養機能食品と表示できるのは、1日量の亜鉛が2.55mg以上・17mg以下の商品。[出典2]
- とりすぎと銅(医学事典)長期間の過剰摂取で銅の吸収が低下し、貧血が起こり、免疫が損なわれる可能性対象: 一般長くとりすぎると、銅の吸収が下がり、貧血などが起こることがある。[出典3]
- 空腹時と食後胃への刺激を避けるため、食後すぐが勧められることが多い対象: 一般亜鉛は胃への刺激を避けるため、食後すぐに飲むよう勧められることが多い。[出典4]
- 食品と吸収(日本の試験)玄米と一緒だと血液中の亜鉛はほとんど増えない/他の食品でも空腹時の14〜66%対象: 健康な若い人13人(亜鉛25mg)玄米と一緒に飲むと血液中の亜鉛はほとんど増えず、ほかの食品でも空腹時の14〜66%だった。わかめのスープでは下がらなかった。[出典4]
- 吸収を下げる食品(医学事典)フィチン酸塩を含む全粒穀物・玄米・豆類・ナッツ類対象: 一般全粒穀物、玄米、豆類、ナッツ類のフィチン酸塩は吸収を妨げる。[出典5]
- 亜鉛の形と吸収(総説)グリシン酸亜鉛とグルコン酸亜鉛の吸収がよい対象: 人の試験をまとめた総説総説は、グリシン酸亜鉛とグルコン酸亜鉛の吸収がほかの形よりよいとした。[出典6]
- 鉄と一緒のとき(総説)水溶液では鉄が多いと亜鉛の吸収が下がることがある/食事と一緒ではこの影響は見られない対象: 大人鉄と水に溶かして飲むと吸収が下がることがあるが、食事と一緒ではこの影響は見られなかった。[出典7]
- 抗菌薬と一緒のとき亜鉛を含むマルチビタミンで、シプロフロキサシンの血中量が14.5 → 11.3μg·h/mL対象: 健康な男性12人亜鉛を含むマルチビタミンと一緒だと、抗菌薬シプロフロキサシンの吸収が下がった。[出典8]
- 栄養機能食品の注意の文言亜鉛の摂り過ぎは、銅の吸収を阻害するおそれがあります対象: 栄養機能食品栄養機能食品には、とりすぎると銅の吸収を妨げるおそれがある旨の注意が義務づけられている。[出典2]
根拠一覧
論文・資料の一覧(8件)
- 日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント(策定検討会報告書 亜鉛の章の要約スライド、スライド p.117〜119) — 原典(取得日:2026-11-01)
- 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)別表第十一(栄養機能食品の亜鉛) — 原典(取得日:2026-11-01)
- MSDマニュアル家庭版 11. 栄養障害 > ミネラル > 亜鉛過剰症 — 原典(取得日:2026-11-01)
- Effect of Foods, Including Rice, Miso Soup, and Japanese Tea, on the Absorption of Zinc. J Nutr Sci Vitaminol (Tokyo) 2025 — 原典(取得日:2026-11-01)
- MSDマニュアル家庭版 11. 栄養障害 > ミネラル > 亜鉛欠乏症 — 原典(取得日:2026-11-01)
- Comparative Absorption and Bioavailability of Various Chemical Forms of Zinc in Humans: A Narrative Review. Nutrients 2024 — 原典(取得日:2026-11-01)
- Iron and zinc interactions in humans. Am J Clin Nutr 1998 — 原典(取得日:2026-11-01)
- Effect of ferrous sulfate and multivitamins with zinc on absorption of ciprofloxacin in normal volunteers. Antimicrob Agents Chemother 1989 — 原典(取得日:2026-11-01)
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