からだ事典
当サイトはアフィリエイトプログラム(広告)を運営継続のために利用しています。
成分から探す > ビタミンD

ビタミンDは足りている?日本人に多い不足と、確かめ方

最終更新: 2026-10-27 / からだ事典編集部

このページの要点

  • 健診を受けた日本の大人の多くは、血液中のビタミンDが足りていない
  • 冬・屋内中心・日焼け止めをよく使う人ほど低くなりやすい(日光で皮膚でも作られるため)
  • 食事からとる量は、男女とも目安量に届いていない(全国調査の中央値)
  • 足りているかは、血液検査で確かめられる。気になるときは医療機関で相談を
この記事は、医師の診察や治療に代わるものではありません。免責事項

ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムの吸収に関わる栄養素です。食事から得るほか、日光を浴びると皮膚でも作られます。

健診のデータでは、日本の大人の多くが不足か欠乏に当たります。

当てはまるものはありますか
  • 外に出ることが少ない、日焼け止めを毎日のように使う
  • 魚をあまり食べない
  • 高齢の方、または妊娠中・授乳中

当てはまる方は、不足しやすい人と確かめ方も読んでください。骨密度が低いと言われたことがある方は、こんなときは医療機関へを先に読んでください。

1日の量目安量と上限量が決まっている

ビタミンDには、推奨量を決めるだけの研究がないため「目安量」が決められています。目安量とは、一定の栄養状態を保つのに十分とされる量です。

耐容上限量とは、毎日続けても健康を害するおそれがないとされる上限の量です。

目安量(成人)9.0μg/日
耐容上限量(成人)100μg/日

18歳以上の男女で同じ値です。
出典: 日本人の食事摂取基準(2025年版)

サプリの表示には、IU(国際単位)も使われます。換算は1μg = 40IUです。

妊娠中・授乳中の目安量も、普段と同じ量です。食事摂取基準は、あわせて適度な日光浴を心がけるよう書き添えています。

妊娠中・授乳中の耐容上限量は、「独自の値を設定しない」とされています。妊婦・授乳婦だけの別の値は設けない、という意味です。妊婦に成人の上限量(100μg/日)まで飲んでもらった研究で、健康障害が出なかったためです。米国の上限量も、妊婦授乳婦100μg(4,000IU)で成人と同じです。

数値の詳細(論文・資料の値)
  • ビタミンDの目安量(2025年版・成人)
    目安量9.0μg/日(男女とも、18歳以上のすべての年齢区分)
  • ビタミンDの耐容上限量(2025年版・成人)
    耐容上限量100μg/日(男女とも、18歳以上)
  • ビタミンDの目安量・耐容上限量(妊婦・授乳婦)
    妊婦 目安量9.0μg/日 / 授乳婦 目安量9.0μg/日 / 耐容上限量は独自の値を設定しない(表は「-」)
  • 米国の推奨量と上限量(NIHの解説)
    推奨量: 19〜70歳15μg(600IU)・71歳以上20μg(800IU)・妊婦授乳婦15μg/ 上限: 19歳以上・妊婦授乳婦100μg(4,000IU)
  • ビタミンDの目安量・耐容上限量(小児)
    目安量/耐容上限量(μg/日): 1〜2歳3.5/25、3〜5歳4.5/30、6〜7歳5.5/40、8〜9歳6.5/40、10〜11歳8.0/60、12〜14歳9.0/80、15〜17歳9.0/90
  • 成人の目安量9.0μg/日の決め方
    北欧の推奨量10μg/日と現在の摂取量の中間 → 算出値 男性8.9・女性8.5μg/日 → 男女とも9.0μg/日
  • ビタミンDの単位の換算
    1μg = 40IU
  • 食事摂取基準の脚注(日光浴)
    全年齢区分で、適度な日光浴と日照時間を考慮した摂取

足りているかの目安血液中の濃度で分ける

ビタミンDが足りているかは、血液中の濃度で見ます。食事摂取基準も、この値を栄養状態の最も良い目安としています。

日本の判定の目安は、次の3段階です(単位は ng/mL)。

  • 充足: 30ng/mL以上
  • 不足: 20以上30ng/mL未満
  • 欠乏: 20ng/mL未満

濃度が非常に低い状態が続くと、骨が軟らかくなる病気(くる病・骨軟化症)や骨折のリスクが高まることが知られています。

数値の詳細(論文・資料の値)
  • 日本の判定指針(血中25(OH)D)
    30ng/mL以上 充足 /20以上30ng/mL未満 不足 /20ng/mL未満 欠乏
  • 食事摂取基準の参照値と最良の指標
    参照値20ng/mL/12ng/mL未満でくる病・骨軟化症・骨折などのリスク増 / 血中25(OH)Dが栄養状態の最も良い指標

日本人の不足健診を受けた大人の多くが不足

日本の健診を受けた大人を調べると、充足の人は少数でした。

健診を受けた大人の多くが、不足か欠乏だった
  • 欠乏40.8%
  • 不足51.5%
  • 充足

18〜69歳の健診受診者の値です。
出典: 日本人の食事摂取基準(2025年版)報告書(数値をもとに当編集部が作図)

東京の健診を受けた5,518人の研究でも、98%が充足の目安に届いていませんでした。日差しの強い夏でも、北海道と熊本では約半数が欠乏でした。

食事からとるビタミンDの量も、男女とも目安量より少なくなっています(全国調査の中央値)。

食事からの量は、男女とも目安量に届いていない
男性7.9μg/日
女性7.0μg/日
  • 目安量: 9.0μg/日

縦の線は、成人の目安量です。値は全国調査の中央値です。
出典: 日本人の食事摂取基準(2025年版)報告書(数値をもとに当編集部が作図)

数値の詳細(論文・資料の値)
  • 日本人の健診受診者のビタミンD欠乏・不足の割合(1,790名)
    欠乏(20ng/mL未満)40.8%・不足(20〜30ng/mL未満)51.5%
  • 日本人の健診受診者のビタミンD欠乏・不足の割合(5,518名)
    欠乏(20ng/mL未満)78.5%・不足(20〜30ng/mL未満)19.8%
  • 東京の健診受診者の血中25(OH)D(質量分析法)
    30ng/mL未満98%(5,518人)/ 基準範囲 女性7-30・男性5-27・全体6-29ng/mL
  • 夏でも不足する人の割合(北海道・熊本)
    夏期でも約半数が20ng/mL未満
  • 日本人成人のビタミンD摂取量(中央値)
    男性7.9μg/日・女性7.0μg/日

不足しやすい人冬・屋内・日焼け止め・高齢

日光でビタミンDが作られる量は、季節・地域・暮らし方で大きく変わります。食事からの量が少ない人も、低くなりやすくなります。

冬と北の地域

冬は日差しが弱く、同じ量を作るのに時間がかかります。北の地域ほど、その差が大きくなります。

冬の北の地域ほど、作るのに時間がかかる
12月の正午
札幌76.4分
つくば22.4分
那覇7.5分
7月の正午
札幌4.6分
つくば3.5分
那覇2.9分

顔と両手の甲に、雲のない晴れの日の正午の日光を浴びた場合の計算です。作る量は、2010年版の食事摂取基準の目安量で、現在の目安量より少ない量です。日焼け止めを塗ると、作られる量は減ります(下の「屋内中心の暮らし・日焼け止め」)。
出典: 国立環境研究所(日光で作るのに要る時間の計算)(数値をもとに当編集部が作図)

20代前半の女性を1年間調べた研究では、欠乏の人は冬に最も多く、夏でも半数を超えていました。

若い女性は、夏でも半数以上が欠乏
春90.5%
夏62.5%
秋81.5%
冬91.3%

数字は、欠乏(判定の目安で最も低い段階)の人の割合です。
出典: 日本の若い女性の1年間の追跡研究(PubMed 35768248)(数値をもとに当編集部が作図)

屋内中心の暮らし・日焼け止め

  • 外出が少ない: 外出が大きく減ったコロナ禍の9月、若い女性の濃度は13.2ng/mLでした。以前の同じ月は21.7ng/mLでした
  • 窓越しの日光: 窓ガラス越しの日光では、皮膚でビタミンDは作られません
  • 日焼け止め: よく使う若い女性は、あまり使わない人より、夏の濃度が5.1ng/mL低くなっていました

日焼け止めは、紫外線から肌を守るためのものです。使うのをやめるより、食事やサプリで補う方法があります。

体と年代

  • 高齢の方: 皮膚がビタミンDの元となる物質を作る力は、若い人の半分未満でした
  • 肌の色が濃い方: 同じ日光の量では、濃度がほとんど上がりませんでした
  • 肥満の方: 同じ日光を浴びても、濃度の上がり方が57%小さくなっていました
  • 妊娠中の方: 東京の妊婦の平均は11.4ng/mLで、欠乏の目安を下回っていました
  • 10代: 欠乏の人は、女子で47.1%でした
  • 脂肪の吸収が悪い病気の方・胃の手術を受けた方も、不足しやすいとされています

食事と生活習慣

全国の若い女性の研究では、欠乏の人が68.4%いました。欠乏の人に多かった特徴は、次のとおりです。

  • 魚を食べるのが週1回未満
  • 平日に外にいる時間が短い
  • やせている
  • サプリを使っていない
数値の詳細(論文・資料の値)
  • 日光で5.5μgを作るのに要る時間(地域・季節)
    7月12時: 札幌4.6分・つくば3.5分・那覇2.9分 /12月12時: 札幌76.4分・つくば22.4分・那覇7.5分
  • 若い女性の季節ごとの欠乏の割合
    20ng/mL未満: 春90.5%・夏62.5%・秋81.5%・冬91.3%
  • ビタミンDが不足しやすい人(米国 NIHの解説)
    窓越しの日光では作られない / 雲・スモッグ・加齢・濃い肌の色で生成量が減る / 脂肪の吸収が悪い病気・肥満・胃のバイパス手術
  • 日焼け止めと皮膚でのビタミンD生成(実験)
    血中ビタミンD3: 日焼け止めなし1.5→25.6ng/mL/ SPF8の日焼け止めあり5.6・4.4ng/mL
  • 日焼け止めの使用頻度と血中濃度(日本の若い女性)
    週3〜7日使う人は週0〜2日の人より 春3.6ng/mL・夏5.1ng/mL低い
  • 外出の減少と血中濃度(コロナ禍)
    9月の血中25(OH)D: 2020年13.2ng/mL vs 2016年21.7ng/mL
  • 年齢と皮膚のビタミンD生成力
    77・82歳の皮膚は8・18歳の皮膚の半分未満(2倍を超える低下)
  • 肌の色と皮膚のビタミンD生成
    色の濃い肌は同じ紫外線で血中ビタミンDがほぼ上がらず、6倍の量で同程度
  • 肥満とビタミンDの利用
    全身照射後のビタミンD3の上昇が肥満の人で57%少ない
  • 妊婦の血中25(OH)D(東京)
    平均11.4ng/mL(妊娠28週、268人)
  • 10代のビタミンD欠乏の割合
    20ng/mL未満: 男子30.1%・女子47.1%/20ng/mLを超えるには 男子12μg/日以上・女子14μg/日以上
  • 若い女性の全国調査での欠乏とその要因
    20ng/mL未満68.4%(解析用の群)/ 要因: 関東以外・冬の採血・やせ(BMI<18.5)・サプリ非使用・平日の屋外時間が短い・魚が週1回未満

食べ物魚ときのこに多い

ビタミンDが多いのは、魚ときのこです。卵には少しあり、牛乳やヨーグルトにはほとんど含まれません。

図の数字は、食べられる部分100gあたりの量(μg)です。

魚ときのこに多く、卵や牛乳は少ない
魚
しらす干し(半乾燥)61.0
すじこ47.0
べにざけ33.0
しろさけ(鮭)32.0
まいわし32.0
うなぎのかば焼19.0
さんま16.0
きのこ
きくらげ(乾)85.0
乾しいたけ(乾)17.0
まいたけ(生)4.9
卵・牛乳
鶏卵3.8
牛乳0.3

きのこの乾物は、水で戻すと重さが増える分、同じ重さあたりの量は減ります。
出典: 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(数値をもとに当編集部が作図)

魚をあまり食べない方は、食事だけでは目安量に届きにくくなります。きのこのビタミンDと魚のビタミンDは種類が違い、その違いは飲み方のページにまとめています。

数値の詳細(論文・資料の値)
  • 食品のビタミンD含有量: しろさけ(鮭)生
    32.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: べにざけ 生
    33.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: まいわし 生
    32.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: しらす干し 半乾燥品
    61.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: さんま 皮つき 生
    16.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: うなぎ かば焼
    19.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: すじこ
    47.0μg/100g
  • 食品のビタミンD含有量: きのこ
    きくらげ 乾85.0/ 乾しいたけ 乾17.0(ゆで1.4)/ まいたけ 生4.9(乾20.0)/ エリンギ 生1.2/ ぶなしめじ 生0.5/ 生しいたけ 菌床栽培 生0.3(μg/100g)
  • 食品のビタミンD含有量: 卵・乳製品
    鶏卵 全卵 生3.8/ 普通牛乳0.3/ プロセスチーズ Tr/ ヨーグルト 全脂無糖0(μg/100g)

確かめ方血液検査で濃度を測る

足りているかは、血液検査で分かります。測るのは「25(OH)D」という、血液中のビタミンDの量を表す値です。

気になるときは、測ってもらえるかを医療機関で相談できます。「ビタミンDの血中濃度(25(OH)D)を測れるか」と聞くと伝わります。結果は、上の3段階の目安と比べて見られます。

米国立衛生研究所の解説は、高すぎる値にも触れています。125nmol/L(50ng/mL)を超えると、高すぎる可能性があるとしています。

ビタミンDを飲んだ試験で報告されている効果は、ビタミンDサプリの効果にまとめています。

数値の詳細(論文・資料の値)
  • 食事摂取基準の参照値と最良の指標
    参照値20ng/mL/12ng/mL未満でくる病・骨軟化症・骨折などのリスク増 / 血中25(OH)Dが栄養状態の最も良い指標
  • 血中濃度の目安(米国 NIHの一般向け解説)
    50nmol/L(20ng/mL)以上でほとんどの人に十分 /30nmol/L(12ng/mL)以下は低すぎる /125nmol/L(50ng/mL)超は高すぎる可能性 /1nmol/L = 0.4ng/mL

こんなときは医療機関へ骨や体調が気になるとき

次に当てはまるときは、医療機関で相談してください。

  • 骨密度が低い、または骨折しやすいと言われた
  • 腸の病気や胃の手術で、脂肪の吸収が悪いと言われている
  • 妊娠中・授乳中(妊婦健診で相談できます)
  • 飲んでいる薬があり、サプリを足してよいか知りたい

まとめ

  • 食事で増やすなら、魚ときのこを選ぶ。卵や牛乳には少ない

次に読むもの

この記事で使った数値の一覧(37件)
  1. ビタミンDの目安量(2025年版・成人)
    目安量9.0μg/日(男女とも、18歳以上のすべての年齢区分)
    対象: 18歳以上の男女(18〜29・30〜49・50〜64・65〜74・75歳以上)
    2025年版の食事摂取基準では、成人のビタミンDの目安量は男女とも9.0μg/日とされ、高齢者も同じ値とされた。推奨量は設定されていない。[出典1]
  2. ビタミンDの耐容上限量(2025年版・成人)
    耐容上限量100μg/日(男女とも、18歳以上)
    対象: 18歳以上の男女
    2025年版では、成人のビタミンDの耐容上限量は男女とも100μg/日とされた。高カルシウム血症を指標に算定されている。[出典1]
  3. ビタミンDの目安量・耐容上限量(妊婦・授乳婦)
    妊婦 目安量9.0μg/日 / 授乳婦 目安量9.0μg/日 / 耐容上限量は独自の値を設定しない(表は「-」)
    対象: 妊婦・授乳婦
    妊婦・授乳婦の目安量は非妊娠・非授乳時と同じ9.0μg/日とされた。100μg/日までの介入で高カルシウム血症を含む健康障害を認めなかった報告があり、妊婦・授乳婦の耐容上限量は独自の値を設定しないこととされた。[出典2]
  4. 米国の推奨量と上限量(NIHの解説)
    推奨量: 19〜70歳15μg(600IU)・71歳以上20μg(800IU)・妊婦授乳婦15μg/ 上限: 19歳以上・妊婦授乳婦100μg(4,000IU)
    対象: 米国の基準(成人)
    米国の推奨量は19〜70歳で15μg(600IU)、71歳以上で20μg(800IU)で、日本の目安量9.0μgより多い。上限は成人100μg(4,000IU)で日本と同じ。[出典3]
  5. ビタミンDの目安量・耐容上限量(小児)
    目安量/耐容上限量(μg/日): 1〜2歳3.5/25、3〜5歳4.5/30、6〜7歳5.5/40、8〜9歳6.5/40、10〜11歳8.0/60、12〜14歳9.0/80、15〜17歳9.0/90
    対象: 1〜17歳の男女(男女同値)
    2025年版の小児の目安量は1〜2歳の3.5μg/日から15〜17歳の9.0μg/日まで、耐容上限量は25〜90μg/日とされ、男女同じ値である。[出典1]
  6. 成人の目安量9.0μg/日の決め方
    北欧の推奨量10μg/日と現在の摂取量の中間 → 算出値 男性8.9・女性8.5μg/日 → 男女とも9.0μg/日
    対象: 日本人の成人
    目安量は、北欧諸国の推奨量10μg/日と日本人の現在の摂取量の中間値として算出され(男性8.9、女性8.5μg/日)、欠乏のリスクは女性の方が高いことから男女とも9.0μg/日とされた。[出典2]
  7. ビタミンDの単位の換算
    1μg = 40IU
    対象: 単位の定義
    ビタミンDは質量(μg)のほかIU(国際単位)でも表され、1μgは40IUにあたる。[出典2]
  8. 食事摂取基準の脚注(日光浴)
    全年齢区分で、適度な日光浴と日照時間を考慮した摂取
    対象: 全年齢
    食事摂取基準の表の脚注は、日照により皮膚でビタミンDが作られることを踏まえ、全年齢で適度な日光浴を心がけ、摂取は日照時間を考慮に入れることが重要としている。[出典1]
  9. 日本の判定指針(血中25(OH)D)
    30ng/mL以上 充足 /20以上30ng/mL未満 不足 /20ng/mL未満 欠乏
    対象: 日本(厚労省研究班・日本骨代謝学会・日本内分泌学会の専門家委員会)
    日本の判定指針は、血中25(OH)Dが30ng/mL以上を充足、20以上30ng/mL未満を不足、20ng/mL未満を欠乏としている。[出典4]
  10. 食事摂取基準の参照値と最良の指標
    参照値20ng/mL/12ng/mL未満でくる病・骨軟化症・骨折などのリスク増 / 血中25(OH)Dが栄養状態の最も良い指標
    対象: 日本人(食事摂取基準2025年版)
    食事摂取基準は、血中25(OH)Dを栄養状態の最も良い指標とし、参照値を20ng/mLとした。12ng/mL未満ではくる病・骨軟化症・骨折リスクの増加などが知られ、20ng/mL以上でこれらのリスクが最も低くなるとされている。[出典2]
  11. 血中濃度の目安(米国 NIHの一般向け解説)
    50nmol/L(20ng/mL)以上でほとんどの人に十分 /30nmol/L(12ng/mL)以下は低すぎる /125nmol/L(50ng/mL)超は高すぎる可能性 /1nmol/L = 0.4ng/mL
    対象: 一般(米国)
    米国立衛生研究所の解説は、50nmol/L(20ng/mL)以上でほとんどの人に十分、30nmol/L(12ng/mL)以下は低すぎ、125nmol/L(50ng/mL)を超えると高すぎる可能性があるとしている。[出典3]
  12. 日本人の健診受診者のビタミンD欠乏・不足の割合(1,790名)
    欠乏(20ng/mL未満)40.8%・不足(20〜30ng/mL未満)51.5%
    対象: 日本人の健診受診者 成人男女18〜69歳1,790名
    食事摂取基準2025年版の報告書は、判定指針の基準で計算すると、18〜69歳の健診受診者1,790名では欠乏が40.8%、不足が51.5%になると記載している。[出典2]
  13. 日本人の健診受診者のビタミンD欠乏・不足の割合(5,518名)
    欠乏(20ng/mL未満)78.5%・不足(20〜30ng/mL未満)19.8%
    対象: 日本人の健診受診者 成人男女 平均51歳5,518名(東京)
    別の健診受診者5,518名(平均51歳)では、欠乏が78.5%、不足が19.8%と報告書に記載されている。[出典2]
  14. 東京の健診受診者の血中25(OH)D(質量分析法)
    30ng/mL未満98%(5,518人)/ 基準範囲 女性7-30・男性5-27・全体6-29ng/mL
    対象: 東京で健診を受けた成人5,518人(2019年4月〜2020年3月)
    東京の健診受診者5,518人を質量分析法で測ると、98%が30ng/mL未満だった。全体の基準範囲は6〜29ng/mLだった。[出典5]
  15. 夏でも不足する人の割合(北海道・熊本)
    夏期でも約半数が20ng/mL未満
    対象: 北海道と熊本県の20〜69歳の男女(夏期と冬期の観察研究)
    北海道と熊本県の20〜69歳を対象にした観察研究では、夏でも約半数の人が血中濃度20ng/mLを下回っていた。[出典2]
  16. 日本人成人のビタミンD摂取量(中央値)
    男性7.9μg/日・女性7.0μg/日
    対象: 日本人成人(18歳以上)、8日間の秤量食事記録による全国調査
    8日間の秤量食事記録を用いた全国調査では、成人のビタミンD摂取量の中央値は男性7.9μg/日、女性7.0μg/日で、目安量9.0μg/日を下回る。[出典2]
  17. 日光で5.5μgを作るのに要る時間(地域・季節)
    7月12時: 札幌4.6分・つくば3.5分・那覇2.9分 /12月12時: 札幌76.4分・つくば22.4分・那覇7.5分
    対象: 日本人の平均的な肌(スキンタイプIII)、顔と両手の甲(600 cm²)、雲のない晴天日の計算
    国立環境研究所の計算では、5.5μgのビタミンDを作るのに、7月の正午は数分ですむ一方、12月の正午は那覇7.5分、つくば22.4分、札幌76.4分かかる。[出典6]
  18. 若い女性の季節ごとの欠乏の割合
    20ng/mL未満: 春90.5%・夏62.5%・秋81.5%・冬91.3%
    対象: 日本の21〜25歳の健康な女性39人(2016年5月〜2017年6月に毎月測定、のべ124回)
    21〜25歳の日本人女性を1年間追跡した研究で、20ng/mL未満の割合は春90.5%、夏62.5%、秋81.5%、冬91.3%だった。[出典7]
  19. 若い女性の全国調査での欠乏とその要因
    20ng/mL未満68.4%(解析用の群)/ 要因: 関東以外・冬の採血・やせ(BMI<18.5)・サプリ非使用・平日の屋外時間が短い・魚が週1回未満
    対象: 日本の18〜40歳の健康な女性583人(全国の横断研究)
    全国の18〜40歳の女性583人の研究で、解析用の群の68.4%が欠乏だった。欠乏の群には、関東以外に住む、冬に採血した、やせている、サプリを使っていない、平日の屋外時間が短い、魚の摂取が週1回未満、という人が多かった。[出典8]
  20. ビタミンDが不足しやすい人(米国 NIHの解説)
    窓越しの日光では作られない / 雲・スモッグ・加齢・濃い肌の色で生成量が減る / 脂肪の吸収が悪い病気・肥満・胃のバイパス手術
    対象: 一般(米国)
    米国立衛生研究所の解説は、窓越しの日光では肌はビタミンDを作らず、雲・スモッグ・加齢・濃い肌の色で生成量が減るとしている。脂肪の吸収が悪い病気(クローン病など)、肥満、胃のバイパス手術を受けた人も不足しやすい人に挙げている。[出典3]
  21. 日焼け止めと皮膚でのビタミンD生成(実験)
    血中ビタミンD3: 日焼け止めなし1.5→25.6ng/mL/ SPF8の日焼け止めあり5.6・4.4ng/mL
    対象: 健康な成人8人(うち4人がSPF8の日焼け止めを塗布)、紫外線を1最小紅斑量照射
    紫外線を当てた実験で、日焼け止めを塗らない人は血中ビタミンD3が1.5から25.6ng/mLに上がったが、SPF8の日焼け止めを塗った人はほとんど上がらなかった。[出典9]
  22. 日焼け止めの使用頻度と血中濃度(日本の若い女性)
    週3〜7日使う人は週0〜2日の人より 春3.6ng/mL・夏5.1ng/mL低い
    対象: 日本の21〜25歳の女性39人
    日本の若い女性で、日焼け止めを週3日以上使う人は、週2日以下の人より血中濃度が春に3.6ng/mL、夏に5.1ng/mL低かった。[出典7]
  23. 外出の減少と血中濃度(コロナ禍)
    9月の血中25(OH)D: 2020年13.2ng/mL vs 2016年21.7ng/mL
    対象: 日本の21〜23歳の女性(2020年9月10人)と2016年9月の測定値の比較
    コロナ禍で外出日数が大きく減った2020年9月の若い女性の血中濃度は13.2ng/mLで、2016年9月の21.7ng/mLよりかなり低かった。[出典7]
  24. 年齢と皮膚のビタミンD生成力
    77・82歳の皮膚は8・18歳の皮膚の半分未満(2倍を超える低下)
    対象: 手術で得たヒトの皮膚(8〜92歳)
    皮膚を紫外線に当てる実験で、77歳・82歳の皮膚がビタミンDのもとを作る力は、8歳・18歳の皮膚の半分未満だった。[出典10]
  25. 肌の色と皮膚のビタミンD生成
    色の濃い肌は同じ紫外線で血中ビタミンDがほぼ上がらず、6倍の量で同程度
    対象: 色の薄い肌の2人と濃い肌の3人の照射実験
    同じ量の紫外線で、色の薄い肌の人は血中ビタミンDが最大60倍に上がったが、色の濃い肌の人は有意に上がらなかった。6倍の量の紫外線で同じくらいになった。[出典11]
  26. 肥満とビタミンDの利用
    全身照射後のビタミンD3の上昇が肥満の人で57%少ない
    対象: 健康な白人の肥満者(BMI 30以上)と、年齢をそろえたやせ型(BMI 25以下)
    同じ紫外線を浴びても、肥満の人は血中ビタミンD3の上がり方が57%小さかった。体脂肪にたまって使われにくくなるためと考えられている。[出典12]
  27. 10代のビタミンD欠乏の割合
    20ng/mL未満: 男子30.1%・女子47.1%/20ng/mLを超えるには 男子12μg/日以上・女子14μg/日以上
    対象: 日本人の12〜18歳の男女1,380人(摂取量の平均は約10μg/日)
    日本の12〜18歳1,380人の報告では、摂取量の平均は約10μg/日だったが、20ng/mL未満の人は男子30.1%、女子47.1%だった。20ng/mLを超えるには男子12μg/日以上、女子14μg/日以上が必要とされた。[出典2]
  28. 妊婦の血中25(OH)D(東京)
    平均11.4ng/mL(妊娠28週、268人)
    対象: 東京の大学病院の妊娠28週の日本人妊婦268人
    東京の妊娠28週の女性268人では、食事からのビタミンD摂取は平均9.0μg/日だったが、血中25(OH)Dの平均は11.4ng/mLと低かった。[出典13]
  29. 食品のビタミンD含有量: しろさけ(鮭)生
    32.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、しろさけ(鮭)生のビタミンDは可食部100g当たり32.0μgとされている。[出典14]
  30. 食品のビタミンD含有量: べにざけ 生
    33.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、べにざけ 生のビタミンDは可食部100g当たり33.0μgとされている。[出典14]
  31. 食品のビタミンD含有量: まいわし 生
    32.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、まいわし 生のビタミンDは可食部100g当たり32.0μgとされている。[出典14]
  32. 食品のビタミンD含有量: しらす干し 半乾燥品
    61.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、しらす干し 半乾燥品のビタミンDは可食部100g当たり61.0μgとされている。[出典14]
  33. 食品のビタミンD含有量: さんま 皮つき 生
    16.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、さんま 皮つき 生のビタミンDは可食部100g当たり16.0μgとされている。[出典14]
  34. 食品のビタミンD含有量: うなぎ かば焼
    19.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、うなぎ かば焼のビタミンDは可食部100g当たり19.0μgとされている。[出典14]
  35. 食品のビタミンD含有量: すじこ
    47.0μg/100g
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で、すじこのビタミンDは可食部100g当たり47.0μgとされている。[出典14]
  36. 食品のビタミンD含有量: きのこ
    きくらげ 乾85.0/ 乾しいたけ 乾17.0(ゆで1.4)/ まいたけ 生4.9(乾20.0)/ エリンギ 生1.2/ ぶなしめじ 生0.5/ 生しいたけ 菌床栽培 生0.3(μg/100g)
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    成分表では、きくらげ(乾)85.0、乾しいたけ(乾)17.0、まいたけ(生)4.9μg/100gとされている。乾物は水で戻すと重さが増えるため、ゆでた乾しいたけは1.4μg/100gになる。[出典14]
  37. 食品のビタミンD含有量: 卵・乳製品
    鶏卵 全卵 生3.8/ 普通牛乳0.3/ プロセスチーズ Tr/ ヨーグルト 全脂無糖0(μg/100g)
    対象: 食品(可食部100g当たり)
    成分表では、鶏卵(全卵・生)は3.8μg/100g、普通牛乳は0.3μg/100gで、日本の乳製品はビタミンDが少ない。[出典14]

根拠一覧

論文・資料の一覧(14件)
  1. 日本人の食事摂取基準(2025年版)スライド集(策定検討会報告書 ビタミンDの章 p.150〜184 の要約、スライド p.71〜73) — 原典(取得日:2026-10-26)
  2. 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 ビタミン(脂溶性ビタミン) ②ビタミンD(p.160〜161、表はスライド p.73) — 原典(取得日:2026-10-26)
  3. 「統合医療」情報発信サイト(厚生労働省 委託事業)一般の方へ > 海外の情報 > ビタミンD(米国国立衛生研究所 ダイエタリーサプリメント室 作成、2025-06-19 更新) — 原典(取得日:2026-10-26)
  4. Assessment criteria for vitamin D deficiency/insufficiency in Japan: proposal by an expert panel supported by the Research Program of Intractable Diseases, Ministry of Health, Labour and Welfare, Japan, the Japanese Society for Bone and Mineral Research and the Japan Endocrine Society. J Bone Miner Metab 2017 — 原典(取得日:2026-10-26)
  5. Determination of a Serum 25-Hydroxyvitamin D Reference Ranges in Japanese Adults Using Fully Automated Liquid Chromatography-Tandem Mass Spectrometry. J Nutr 2023 — 原典(取得日:2026-10-26)
  6. 国立環境研究所「体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定 —札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要—」 — 原典(取得日:2026-10-26)
  7. Vitamin D Status in Japanese Young Women in 2016-2017 and 2020: Seasonal Variation and the Effect of Lifestyle Including Changes Caused by the COVID-19 Pandemic. J Nutr Sci Vitaminol 2022 — 原典(取得日:2026-10-26)
  8. Development of a predictive scoring system for vitamin D deficiency 'Vitamin D Deficiency Predicting Scoring (ViDDPreS)' based on the vitamin D status in young Japanese women: a nationwide cross-sectional study. Public Health Nutr 2024 — 原典(取得日:2026-10-26)
  9. Sunscreens suppress cutaneous vitamin D3 synthesis. J Clin Endocrinol Metab 1987 — 原典(取得日:2026-10-26)
  10. Aging decreases the capacity of human skin to produce vitamin D3. J Clin Invest 1985 — 原典(取得日:2026-10-26)
  11. Increased skin pigment reduces the capacity of skin to synthesise vitamin D3. Lancet 1982 — 原典(取得日:2026-10-26)
  12. Decreased bioavailability of vitamin D in obesity. Am J Clin Nutr 2000 — 原典(取得日:2026-10-26)
  13. Estimation of the vitamin D (VD) status of pregnant Japanese women based on food intake and VD synthesis by solar UV-B radiation using a questionnaire and UV-B observations. J Steroid Biochem Mol Biol 2023 — 原典(取得日:2026-10-26)
  14. 文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 第2章(データ)本表 可食部100g当たり ビタミンD(VITD)列 — 原典(取得日:2026-10-26)

数値の取り方・記事の作り方は 方法論ページ に公開しています。