NMNと持久力の解析27試験を比べると、量が多いほど持久力が高かった
紹介する論文
27試験・1,599人
同上(Front Nutr 2026)
Domain-specific effects of NAD+ precursors on fatigue and functional performance: a systematic review and network meta-analysis. Front Nutr 2026
論文の要旨(PubMed)この記事の要点
- 持久力: NMNを飲んだ人は、量が多いほど持久力が高かった
- 生活の質: NMNを飲んだ人で、生活の質の点数が良かった
- 4つの成分を比べ、持久力で量に応じた差が報告されたのはNMNだった
- 筋力・疲れの感じ方・眠りの質には、差がなかった
持久力量が多いほど、持久力が高かった
NMNは、体の中でNAD+という物質の材料になる成分です。NAD+は、細胞がエネルギーを作るのに欠かせない物質で、年齢とともに減ると考えられています。
NAD+の材料になる成分を飲んだ試験を、27試験・1,599人まとめて比べた解析が、2026年に出ました。NMNを飲んだ人は、量が多いほど持久力が高くなっていました。
効果量とは、飲んだ人と飲まなかった人の差の大きさを表す数値です。0なら差がなく、大きいほど差が大きいことを示します。
点が0より右にあるほど、飲んだ人で良かったことを示します。横線は、結果のばらつきの幅です。
縦線 = 0(飲まなかった人と同じ)。横線 = ばらつきの幅(95%信頼区間)。差の大きさを表す効果量です。
出典: PubMed 42774067(数値をもとに当編集部が作図)
生活の質の点数も、NMNを飲んだ人で良くなっていました。改善は、主にNMNによるものと報告されています。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 試験の規模(ネットワークメタ解析)
27試験・1,599人 - 持久力とNMN(27試験のネットワークメタ解析)
中用量 SMD 0.66(95%CI 0.09-1.23)/高用量 SMD 1.02(0.43-1.60) - 生活の質とNMN(ネットワークメタ解析)
高用量 SMD 0.56(95%CI 0.14-0.98)/低用量 SMD 0.45(0.11-0.78)
4つの成分を比べた持久力で量に応じた差が報告されたのはNMN
この解析は、NAD+の材料になるNR・NMN・NADH・ニコチンアミドの4つを、同じ物差しで比べています。持久力で、量に応じた差が報告されたのはNMNでした。
著者は、これらの成分が、主に持久力に関わる結果を良くすると結論しています。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 比べた成分(ネットワークメタ解析)
NR・NMN・NADH・ニコチンアミドの4つ - 筋力(ネットワークメタ解析)
NMNで筋力は変わらなかった
この結果をどう読むか持久力と、筋力・疲れの感じ方は別だった
筋力・疲れの感じ方・眠り
同じ解析で、NMNを飲んでも筋力は変わりませんでした。疲れの感じ方と眠りの質も、どの成分でも差がありませんでした。
1つ1つの試験
持久力や歩く力を測った試験は、次のとおりです。
試験ごとに、対象と測り方が違います。
出典: PubMed 36482258・34238308(数値をもとに当編集部が作図)
数値の詳細(論文・資料の値)
- 著者の結論
NAD+ の材料になる成分は、持久力に関わる結果を優先してよくする - 疲労感・睡眠の質(ネットワークメタ解析)
差なし - 6分間に歩ける距離(中年80人・60日)
300mg・600mg・900mgの全群で、プラセボより距離が伸びた(30日・60日) - 効果が最も大きかった量(中年80人の試験)
1日600mg - ランナーの有酸素の能力(6週間)
中用量(600mg)・高用量(1,200mg)で、酸素の取り込みなどがプラセボより増えた
副作用増えていなかった
NMNの試験をまとめた別の解析では、副作用や肝臓の数値は、プラセボと比べて増えていませんでした。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 副作用(15試験のメタ解析)
副作用・重い副作用・肝機能の数値は増えなかった
- 病気で治療を受けている方、服用中の薬がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- 運動中に胸の痛みや息苦しさがある方
サプリメントは、病気の治療や予防に使うものではありません。
まとめ
- NMNを飲んだ人で、量が多いほど持久力が高かった
- 治療中の方、服用中の薬がある方は、飲む前に医師に相談する
次に読むもの
この記事で使った数値の一覧(11件)
- 試験の規模(ネットワークメタ解析)27試験・1,599人対象: 同上(Front Nutr 2026)27の試験・1,599人をまとめた解析。[出典1]
- 比べた成分(ネットワークメタ解析)NR・NMN・NADH・ニコチンアミドの4つ対象: NAD+ の材料になる成分を飲んだ大人の試験NAD+ の材料になる4つの成分を、同じ物差しで比べた。[出典1]
- 持久力とNMN(27試験のネットワークメタ解析)中用量 SMD 0.66(95%CI 0.09-1.23)/高用量 SMD 1.02(0.43-1.60)対象: NAD+ の材料になる成分のランダム化比較試験など27件・1,599人NMNを飲んだ群で、量が多いほど持久力が高くなった。[出典1]
- 生活の質とNMN(ネットワークメタ解析)高用量 SMD 0.56(95%CI 0.14-0.98)/低用量 SMD 0.45(0.11-0.78)対象: 同上生活の質が中くらいによくなり、主に NMNによる改善だった。[出典1]
- 著者の結論NAD+ の材料になる成分は、持久力に関わる結果を優先してよくする対象: 同上著者は、NAD+ の材料になる成分が、主に持久力に関わる結果をよくすると結論した。[出典1]
- 筋力(ネットワークメタ解析)NMNで筋力は変わらなかった対象: 同上持久力とは違い、筋力は変わらなかった。[出典1]
- 疲労感・睡眠の質(ネットワークメタ解析)差なし対象: 27試験・1,599人まとめた解析では、疲れの感じ方と睡眠の質には差がなかった。[出典1]
- 6分間に歩ける距離(中年80人・60日)300mg・600mg・900mgの全群で、プラセボより距離が伸びた(30日・60日)対象: 40〜65歳の健康な80人(4群)1日300〜900mgを60日飲んだ群で、6分間に歩ける距離がプラセボより伸びた。[出典2]
- ランナーの有酸素の能力(6週間)中用量(600mg)・高用量(1,200mg)で、酸素の取り込みなどがプラセボより増えた対象: 週5〜6回走る市民ランナー48人(4群)練習と一緒に1日600mg・1,200mgを6週間飲んだ群で、運動中の酸素の取り込みが増えた。[出典3]
- 効果が最も大きかった量(中年80人の試験)1日600mg対象: 同上血液中の NADと体の動きの改善は、1日600mgで最も大きくなった。[出典2]
- 副作用(15試験のメタ解析)副作用・重い副作用・肝機能の数値は増えなかった対象: ランダム化比較試験15件(1日250〜2,000mg、14日〜24週)副作用や肝臓の数値の上昇は、プラセボと比べて増えなかった。[出典4]
根拠一覧
論文・資料の一覧(4件)
- Domain-specific effects of NAD+ precursors on fatigue and functional performance: a systematic review and network meta-analysis. Front Nutr 2026 — 原典(取得日:2026-10-30)
- The efficacy and safety of β-nicotinamide mononucleotide (NMN) supplementation in healthy middle-aged adults: a randomized, multicenter, double-blind, placebo-controlled, parallel-group, dose-dependent clinical trial. Geroscience 2023 — 原典(取得日:2026-10-30)
- Nicotinamide mononucleotide supplementation enhances aerobic capacity in amateur runners: a randomized, double-blind study. J Int Soc Sports Nutr 2021 — 原典(取得日:2026-10-30)
- Safety and Metabolism-Related Outcomes of Oral Nicotinamide Mononucleotide Supplementation in Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis. Nutrients 2026 — 原典(取得日:2026-10-30)
数値の取り方・記事の作り方は 方法論ページ に公開しています。