コラーゲンと関節症の解析35試験をまとめると、痛みが和らぎ動きが良くなった
紹介する論文
35試験・3,165人
関節症の人を対象にしたランダム化比較試験(2023年6月までの論文)
Efficacy and safety of collagen derivatives for osteoarthritis: A trial sequential meta-analysis. Osteoarthritis Cartilage 2024
論文の要旨(PubMed)この記事の要点
- 痛み: 試験をまとめると、飲んだ人は痛みが和らいでいた。差は小〜中程度
- 動き: 関節の動きが良くなり、この結果は「確かさが高い」と評価された
- 試験の数: 結論を出すのに十分な数の試験があったと報告された
- 副作用は増えていなかった。差が出なかった試験もある
痛みと動き飲んだ人は、痛みが和らぎ動きが良くなった
関節症は、関節の軟骨がすり減って、痛みや動かしにくさが出る病気です。膝に多く見られます。
この病気の人がコラーゲン由来の成分を飲んだ試験を、35試験・3,165人まとめた解析が、2024年に出ました。飲んだ人は痛みが和らぎ、関節の動きが良くなっていました。
効果量とは、飲んだ人と飲まなかった人の差の大きさを表す数値です。0なら差がなく、この図では左にあるほど飲んだ人で良かったことを示します。
点が0より左にあるほど、飲んだ人で痛みや動きにくさの点数が下がった(良かった)ことを示します。横線は、結果のばらつきの幅です。
縦線 = 0(飲まなかった人と同じ)。横線 = ばらつきの幅(95%信頼区間)。差の大きさを表す効果量です。
出典: PubMed 38218227(数値をもとに当編集部が作図)
差の大きさは小〜中程度です。痛みの結果は「中程度の確かさ」、動きの結果は「高い確かさ」と評価されています。
数値の詳細(論文・資料の値)
- コラーゲン由来の成分と関節症(2024年のメタ解析)
35試験・3,165人 - 主な結果(痛み)を計算した試験
25試験・2,856人 - 変形性関節症の痛みと機能(35試験のメタ解析)
痛み SMD -0.35(95%CI -0.48〜-0.22、中程度の確かさ)/機能 SMD -0.31(-0.41〜-0.22、高い確かさ) - 検索した範囲
2023年6月までの試験
試験の数結論を出すのに十分な数があった
この解析は、試験を足していったときに結論が変わらないかも確かめています(試験逐次解析)。その結果、結論を出すのに十分な数の試験があったと報告されました。
著者は、コラーゲン由来の成分の関節症への効果と安全性を、強い根拠が支えると結論しています。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 結論の確かさ(試験逐次解析)
結論を出すのに十分な検出力があった - 著者の結論
効果と安全性を支える強い根拠がある
この結果をどう読むか差は小〜中程度、病気と診断されていない人の試験もある
差の大きさ小〜中程度
差の大きさは、小〜中程度とされています。2019年に出た別の解析でも、関節症の症状の合計点と痛みの点数が下がっていました。
病気と診断されていない人の試験
膝に痛みがある人や、よく運動する人を対象にした試験もあります。
試験ごとに、対象と測り方が違います。
出典: PubMed 33562729・40977985・37551682・31990581(数値をもとに当編集部が作図)
膝の痛みを自覚する人の試験で、痛みの下がり方が偽薬と同じくらいだったものもあります。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 変形性関節症のWOMAC・VAS(2019年のメタ解析)
WOMAC合計-8.00(95%CI -13.04〜-2.95)/VAS -16.57(-26.24〜-6.89) - 運動時の膝の痛み(若い人・1日5g・12週間)
痛みの低下-21.9mm(プラセボより大きい、p=0.024) - 運動時の膝の痛みの試験の量と期間
1日5g・12週間 - 膝の関節症(1日3g・180日、2025年の試験)
WOMACの痛み-1.90対 プラセボ+0.61(p=0.006)、副作用なし - 軽い膝の関節症の試験の量と期間
1日3g・180日 - 活動的な中年の膝(1日10g・6か月)
1日10g・6か月で、日常生活の動作と痛みが改善(痛みは運動量の多い人で) - 膝の痛みで差が出なかった試験(1日10g・12週間)
痛みの低下は両群で同程度(-1.6対-1.9、p=0.42)
副作用増えていなかった
この解析では、飲んだ人で副作用や試験の中止が増えていませんでした。
数値の詳細(論文・資料の値)
- 関節症の試験での安全性(35試験のメタ解析)
脱落・副作用はプラセボと比べて増えなかった
- 関節の病気で治療を受けている方、服用中の薬がある方
- 魚・豚・牛などに食物アレルギーのある方
- 痛みや腫れが続く方
サプリメントは、病気の治療や予防に使うものではありません。
まとめ
- 関節症の人の試験で、痛みが和らぎ、動きが良くなった。差の大きさは小〜中程度
- 関節の病気で治療中の方は、飲む前に医師に相談する
次に読むもの
この記事で使った数値の一覧(14件)
- コラーゲン由来の成分と関節症(2024年のメタ解析)35試験・3,165人対象: 関節症の人を対象にしたランダム化比較試験(2023年6月までの論文)コラーゲン由来の成分を関節症の治療に使った35の試験・3,165人をまとめた解析。[出典1]
- 主な結果(痛み)を計算した試験25試験・2,856人対象: 同上痛みの主な解析には、25試験・2,856人が使われた。[出典1]
- 変形性関節症の痛みと機能(35試験のメタ解析)痛み SMD -0.35(95%CI -0.48〜-0.22、中程度の確かさ)/機能 SMD -0.31(-0.41〜-0.22、高い確かさ)対象: ランダム化比較試験35件・3,165人(主解析は25件・2,856人)コラーゲン由来の成分で、痛みが小〜中程度に和らぎ、機能がよくなった。[出典1]
- 結論の確かさ(試験逐次解析)結論を出すのに十分な検出力があった対象: 同上試験逐次解析で、この解析は結論を出すのに十分な検出力(差を見つける力)があったとされた。[出典1]
- 著者の結論効果と安全性を支える強い根拠がある対象: 同上著者は、コラーゲン由来の成分の関節症への効果と安全性を、強い根拠が支えると結論した。[出典1]
- 検索した範囲2023年6月までの試験対象: 同上3つのデータベースで、2023年6月までのランダム化比較試験を探した。[出典1]
- 関節症の試験での安全性(35試験のメタ解析)脱落・副作用はプラセボと比べて増えなかった対象: 同上(Osteoarthritis Cartilage 2024)コラーゲン由来の成分は、試験の脱落や副作用をプラセボより増やさなかった。[出典1]
- 変形性関節症のWOMAC・VAS(2019年のメタ解析)WOMAC合計-8.00(95%CI -13.04〜-2.95)/VAS -16.57(-26.24〜-6.89)対象: プラセボを対照にしたランダム化比較試験のメタ解析コラーゲンで、関節症の症状の合計点と痛みの点数(VAS)が下がった。[出典2]
- 運動時の膝の痛み(若い人・1日5g・12週間)痛みの低下-21.9mm(プラセボより大きい、p=0.024)対象: 膝に運動時の痛みがある18〜30歳180人(関節の病気の診断なし)1日5gを12週間飲んだ群で、運動中・後の膝の痛みがプラセボより大きく下がった。[出典3]
- 運動時の膝の痛みの試験の量と期間1日5g・12週間対象: CP-0018と同じ試験(18〜30歳180人)1日5gのコラーゲンペプチドを12週間飲んだ。[出典3]
- 膝の関節症(1日3g・180日、2025年の試験)WOMACの痛み-1.90対 プラセボ+0.61(p=0.006)、副作用なし対象: 40〜75歳・軽い膝の関節症(KL 1〜2度)80人低分子のコラーゲンペプチドを1日3g・180日飲んだ群で、膝の痛みの点数がプラセボより下がった。[出典4]
- 軽い膝の関節症の試験の量と期間1日3g・180日対象: CP-0019と同じ試験(80人)低分子のコラーゲンペプチドを1日3g、180日間飲んだ。[出典4]
- 活動的な中年の膝(1日10g・6か月)1日10g・6か月で、日常生活の動作と痛みが改善(痛みは運動量の多い人で)対象: 活動的な中年(プラセボ・1日10g・1日20gの3群)1日10gを6か月飲んだ群で、日常生活の動作と痛みが改善した(痛みは週180分を超えて運動する人で)。[出典5]
- 膝の痛みで差が出なかった試験(1日10g・12週間)痛みの低下は両群で同程度(-1.6対-1.9、p=0.42)対象: 膝の痛みを自覚する健康で活動的な人167人(中央値63歳)1日10gを12週間飲んでも、膝の痛みの下がり方はプラセボと同じだった。[出典6]
根拠一覧
論文・資料の一覧(6件)
- Efficacy and safety of collagen derivatives for osteoarthritis: A trial sequential meta-analysis. Osteoarthritis Cartilage 2024 — 原典(取得日:2026-10-29)
- Effect of collagen supplementation on osteoarthritis symptoms: a meta-analysis of randomized placebo-controlled trials. Int Orthop 2019 — 原典(取得日:2026-10-29)
- The Influence of Specific Bioactive Collagen Peptides on Knee Joint Discomfort in Young Physically Active Adults: A Randomized Controlled Trial. Nutrients 2021 — 原典(取得日:2026-10-29)
- Efficacy and safety of low-molecular-weight collagen peptides in knee osteoarthritis: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Front Nutr 2025 — 原典(取得日:2026-10-29)
- Collagen peptides supplementation improves function, pain, and physical and mental outcomes in active adults. J Int Soc Sports Nutr 2023 — 原典(取得日:2026-10-29)
- Effectiveness of collagen supplementation on pain scores in healthy individuals with self-reported knee pain: a randomized controlled trial. Appl Physiol Nutr Metab 2020 — 原典(取得日:2026-10-29)
数値の取り方・記事の作り方は 方法論ページ に公開しています。